- なぜやるのか
2021年3月のAzumi Setoda(旅館)、2021年4月のSOIL Setoda(複合施設)の開業を起点とした瀬戸田の盛り上がりは旅行客だけでなく、まちづくりの観点でも注目されています。上記施設のある瀬戸田港周辺、昔から観光地として知られる耕三寺・平山郁夫美術館のあるエリアはより一層の賑わいをみせていますが、商店街全体では空き店舗が目立つのが現状です。
こういった状況には、設備の老朽化に伴う空き家再活用の難化や、空き店舗の第三者への貸出が進まないといった課題が起因しています。さらには、移住者増加に伴う住宅供給不足など、近年新たな課題も現れています。しおまち企画が参加したしおまちとワークショップでは、空き物件の活用を地域活性化に向けた最優先課題と捉え、今回のショップハウスプロジェクトの構想が生まれました。
- どうやるのか
そのような課題と向き合うべく、以下の3つのポイントを軸に商店街を起点としたまちづくりを実行していきます。
(1) 小規模不動産の開発を面で展開していく
ある地点だけを集中的に開発するのではなく、商店街を広く使いながら複数の場所で開発を進める(2) 商店街の店舗にさまざまな事業者を誘致することで多様性を生み出す
パン屋や惣菜屋など商店街になかったお店ができ、食事のジャンルやお土産のバリエーションを多様化することで、国籍を問わず、地域内外、老若男女にとって魅力的な商店街にする(3) まちの関係人口を増やすための受け入れ態勢を整える
瀬戸田という土地や人々に魅力を感じ、積極的にまちに関わろうとする「まちの関係人口」を増やす仕組みとして、各棟の2階部分には中長期滞在もできる水回り・キッチン付きの客室を完備中長期的には、瀬戸田でのショップハウスの開発を事例をもとに、瀬戸田と同様の課題を抱える地域へのショップハウスの展開・情報共有などもおこなっていく予定です。
- ショップハウスプロジェクトの詳細
上記の3つのポイントに基づき、地域に賑わいをもたらす新しい仕組みとして建築ユニット「ショップハウス」を開発し、商店街で展開していきます。
2025年までに空き家のリノベーション型と新築型を合わせて、合計10棟のショップハウスの開発をしおまち商店街近辺にてオープン予定。その第一弾として、SOIL Setodaの隣にて、ショップハウス1号(リノベーション型)・ショップハウス2号(新築型)の開業を来年春〜夏頃に予定しています。
ショップハウスは、1階部分は店舗、2階部分は中長期滞在者をメインターゲットとした宿泊施設「SOIL Stay」として運営を行っていきます。
SOIL Setodaに隣接する空き家を活用するショップハウス1号では、1階の店舗部分に栄養のあるおかずを取り揃えた惣菜屋を自社運営にてオープン。今後は外部からも事業者を誘致し、賃借をすることで、多様な店舗と人が共存する商店街にしていきます。また、2階の「SOIL Stay」は、中長期滞在者やリピーターの旅人が瀬戸田の滞在の拠点にできる場所として整備するともに、今後増える宿泊需要にも対応していきます。
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