【空き家リノベ体験記】~普通の独身サラリーマンが空き家を買ってリノベしてみた~ 第36回 固定金利と変動金利でどれだけ違うか試算してみた #リノベーション #空き家

「独身だけど自分の家が欲しい。」「家賃を払い続けるのはもったいない。」そう考えるシングルが増えているそうです。一方で、「そうは言っても先立つ物が。」「この先何十年もローンが払えるんだろうか?」そんなお金の不安もついて回ります。築古の空き家を買ってリノベすれば、新築と比べて低コストで家が手に入る、と言われています。そうはいっても空き家って怖い、と二の足を踏む人も多いのではないでしょうか。

そこで、空き家をリノベしようか?と悩んでいる方に少しでも参考になればと、この記事では普通の独身サラリーマンが空き家を買ってリノベした経験から、実際に何をして何を考え、結果どうなったかを紹介しようと思います。

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第35回 いい立地?

目次

金利がどうなるかは誰にも分からない

住宅ローンの金利は固定がいいのか?変動がいいのか?家を欲しいと思って調べたことがある人なら、この議論は必ず目にしたことがあると思います。昔から議論されていて、それでも結論が出ていないのは、人によって向き不向きがあるから、と言う面もありますが、何よりこの先、金利がどうなるかが誰にも分からないから、ではないでしょうか。

プロのアナリストであっても、来年の今頃、金利がどうなっているという一致した予測は出来ていません。かなり金利は高くなると言う人がいる一方で、まだしばらくは上がらないという人もいます。この先の金利がどうなるか予想して、上がりそうだから固定金利の方が有利とか、そういう選び方をするのは現実的ではないのです。

固定と変動でどれだけ違う?

今は物凄く低金利なので、ここからさらに金利が大幅に下がることはさすがに期待薄です。一方、上がる余地はいくらでもあります。それだと、金利が上がる可能性が高いわけで、固定金利の方が有利な感じがします。しかし、固定金利の方が変動よりもかなり金利が高く設定されているので、その差の範囲内でしか金利が上がらないのであれば、変動金利の方が有利です。また、一時的に変動金利が固定金利を超える時があっても、ローンの返済期間のトータルで考えると、変動の方が得という場合もありえます。

また、仮に変動金利を選ぶ場合、金利がどれくらい上がると、返済額にどれだけ影響するかということを分かってないと、金利上昇に備えてどれくらいの準備が必要かもわかりません。「難しいことは分からないから固定金利一択です」という方以外は、金利上昇についても、ローンを組む前にシミュレーションをしておきましょう。

試算してみた

とはいえ、当初金利での支払い額のシミュレーターはさまざまな金融機関がウェブサイト上に公開していますが、金利上昇を見込んだ物はあまり見かけません。なのでexcelを使って実際に試算してみました。仮に借入2000万円、期間35年(420月)としています。

まず、固定金利1.8%の場合、月々¥62,221、総返済額¥26,132,952(利息¥6,132,952)です。
変動金利0.5%で全く変わらない場合、月々¥51,917、総返済額¥21,805,177(利息¥1,805,177)です。
当然ですが、変動金利の方がかなり利息負担が小さくなります。

では仮に、だんだん金利が上がっていくとしたらどうなるでしょうか?
当初金利0.5%から、5年ごとに0.5%、及び1%ずつ金利が上がっていく場合を試算すると、
0.5%UPで月々¥51,917~66,721、総返済額¥25,560,850(利息¥5,160,850)です。
1%UPで月々¥51,917~84,393、総返済額¥29,877,527(利息¥9,877,527)です。
5年ごとに1%ずつ金利が上がるとしたら、固定金利の方が有利になるようです。
また、この試算の場合、11年目以降は固定金利よりも月々の返済が増え、最終的に月2万円以上高くなるため、月々の返済負担もかなり厳しくなります。

ただ、金利が上がっていく一方というのも不自然なので、5年ごとに金利が上がったり下がったりする場合も試算してみます。
1%の上下の場合、月々¥51,917~59,887、総返済額¥22,693,718(利息¥2,693,718)です。
2%の上下の場合、月々¥51,917~68,564、総返済額¥25,147,474(利息¥5,147,474)です。
2%上がったり下がったりする場合でも、固定金利(当初金利差1.1%)よりは利息負担が小さくなっています。ただ、この場合金利が上がった際には月の支払いは固定金利より高くなることには注意が必要です。

ただし金利がどうなるかは分からない

こうしてみると、変動金利を選んだ方が良さそうに見えます。ただし、これはあくまで試算であり、実際には金利がどう動くかはわかりません。実際に、アメリカの政策金利は昨年初めから現在までで5%も上がっていますし、日本もバブルの当時はそれくらいの金利が普通にありました。変動金利はを選ぶなら、そういうリスクがあることも折り込んでおきましょう。たんに、今の金利が安いからとか、この何年かは金利が上がってないからとか、安易に考えるのは危険です。

とはいえ、今のアメリカのインフレにしても、日本のバブルにしても、物価や金利が上がっていくのと併せて、賃金も上がっているため、そこまで深刻に考えなくてもいいのかもしれません。あくまで自己責任ですが。

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