~SUUMOジャーナル調査~
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘、以下リクルート)が運営するニュースサイト『SUUMOジャーナル(スーモジャーナル)』は、住まいや暮らしに関するさまざまなテーマについてアンケート調査を実施し、結果を紹介している。今回は都心の主要エリアを囲むように線路が続き、東京駅や新宿駅をはじめ東京を代表する駅がずらりと並び、都心から各方面へと向かう路線に接続するターミナル駅も多く、便利さはピカイチのJR山手線30駅それぞれの中古マンションの価格相場を発表した。利便性が高い分沿線の物件価格が高いことでも有名な山手線の物件価格相場はいくらぐらいなのか?専有面積20平米以上~50平米未満の「シングル向け」と、専有面積50平米以上~80平米未満の「カップル・ファミリー向け」について、価格相場が安い駅ランキングを紹介。
調査の詳細は『SUUMOジャーナル』 内にて。
URL: https://suumo.jp/journal/2023/03/07/193882/
JR山手線内でもリーズナブルに住みたいなら「北側半分に」に注目!
※有楽町(千代田区)は調査対象物件数が11件以下のためランク外
「シングル向け」中古マンション(専有面積20平米以上~50平米未満)の価格相場が最も安かったのは、北区に位置する田端駅。最も安いとはいえ価格相場は3095万円であり、JR山手線沿線の物件価格の高さがうかがい知れます。「カップル・ファミリー向け」(専有面積50平米以上~80平米未満)の価格相場は5780万円で、2位にランクインしました。
田端駅の北口は線路を覆うように橋上駅舎が建ち、駅ビルを併設。3フロアにわたりスーパーやドラッグストア、飲食店などが並んでいます。この田端駅は武蔵野台地の東端部に位置し、起伏にとんだ台地と平坦な低地で構成された高低差のある街並みが特徴。北口とは一転して小ぢんまりとした無人駅舎がある南口も、出てすぐに階段道路があるような造りとなっています。台地のふちに沿って続く線路の東側、西側共に繁華街といった印象ではなく、静かな住宅地が広がります。スーパーなどの買い物環境が整っているのは、線路の東側の様子。しかし駅北東部はJRの車両基地があり、山手線と少し間を開けて東北本線の線路も通っているため、線路東側の住宅街は駅から少々離れたエリアが中心となっています。
価格相場が4095万円で10位にランクインした、港区の高輪ゲートウェイ駅は注目の駅です。立地としてはJR中央線よりも南側、JR山手線の南側半分にあります。JR山手線では最も新しく、開業は2020年。有名建築家・隈研吾氏が設計を手がけた駅舎や、駅構内の無人AI決済店舗「TOUCH TO GO」などで話題を集めたこの駅は、周辺エリアで行われている再開発事業の一環として誕生しました。同事業の第Ⅰ期として「高輪ゲートウェイシティ」の街づくりが進められており、駅と3棟の複合棟、文化創造棟と住宅棟を建築中。2024年度末には2棟の複合棟の開業と、高輪ゲートウェイ駅の全面開業が予定されています。
そんな再開発の過程にある高輪ゲートウェイ駅の東側は臨海部の埋め立て地で、その先は東京湾。駅西側には赤穂義士のお墓がある泉岳寺の敷地と再開発エリアが大きな面積を占め、駅周辺で今現在、住宅地となっているスペースは意外と大きくはないです。加えて50平米未満の中古マンションはあまり市場に出ていない様子。シングル向け物件数が限られるなか算出された価格相場(中央値)なので、今回は「カップル・ファミリー向け」の価格相場(9580万円)と比較して割安な結果が出ましたが、揺れ幅が大きい面はあるかも。また、街の再開発が進むと中古物件相場の底上げも考えられるので、よい物件を見つけたら今のうちに押さえておくのが吉かもしれません。
ランキングを見ていくと、上位つまり価格相場が安い駅は、環状に走るJR山手線の北側半分に集中していることがわかりました。JR山手線を時計に見立てると、3時の位置に秋葉原駅、9時の位置に新宿駅があり、両駅を結んでJR中央線が走っています。JR山手線内でもリーズナブルに住める街を探すなら、JR中央線で南北に分かれる円(JR山手線)の北側半分に注目するといいかもしれません。