高齢者住宅の最新動向 #高齢者住宅 #グループホーム #老人施設

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TPデータ・サービス「1.高齢者住宅データ〔全国版〕」2022年度下半期号を用いて

高齢者住宅・居宅サービスのデータベースとコンサルティングを提供する株式会社タムラプランニングアンドオペレーティングは、10月末日、TPデータ・サービス「1.高齢者住宅データ〔全国版〕」2022年度下半期号を発行した。

■高齢者住宅の最新動向に関する分析

●高齢者住宅のホーム数及び戸数の現況
全国の高齢者住宅・全14種類(2022年10月時点集計)のうち、ホーム数ではグループホームの14,175ヶ所が最多であり、住宅型有料老人ホーム(以下、住宅型)が11,541ヶ所、介護老人福祉施設(地域密着型含む)が10,288ヶ所とそれに次ぐ。サービス付き高齢者向け住宅(以下、サ付住)の登録数は8,086ヶ所となっており、介護付有料老人ホーム(以下、介護付)は4,372ヶ所とその半分に留まっている。

居室数/定員数では、介護老人福祉施設の653,349名が最多となっている。介護老人保健施設の369,811名、住宅型の319,555戸がそれに次ぐ。サ付住は275,631戸となっており、介護付は249,262戸とサ付住と比して9割の提供戸数となっている。介護療養型医療施設については、2023年度末に廃止することが決められており、医療保険施設や介護医療院への転換等が進められている。現在、介護療養型医療施設は317ヶ所/10,175名まで減少しており、対して介護医療院は727ヶ所/42,689名と介護療養型医療施設の4倍の規模まで増加した。

※サービス付き高齢者向け住宅かつ有料老人ホームの届け出を行っているホームは有料老人ホームとして集計
※本資料に掲載の情報・図表の無断転載を禁じます。

●近年の事業主体別の有料老人ホーム及びサービス付き高齢者向け住宅の開設状況
2019年以降において、有料老人ホームの新規開設戸数(2022年10月まで)が最も多い事業主体は㈱川島コーポレーションであり32ヶ所/3,517戸に達する。㈱アンビスの43ヶ所/2,211戸、㈱ベネッセスタイルケアの36ヶ所/2,106戸がそれに次ぐ。同様に、サービス付き高齢者向け住宅において新規開設戸数(2022年10月まで)が最も多い事業主体は、学研グループの58ヶ所/3,269戸。フジ・アメニティサービス㈱の93ヶ所/3,173戸、ウェルオフ・グループの59ヶ所/2,652戸がそれに次ぐ。

㈱川島コーポレーションは、この間にサニーライフ芝浦(288戸)等を開設するなど大規模ホーム中心に展開している。㈱アンビスについては、医療依存度の高い方を入居対象とし、「医心館」のブランド名で全国展開をしている。2021年の開設数は15ヶ所にも及び、急拡大を続けている。㈱ベネッセスタイルケアでは、今年は京都市内に高級有料老人ホーム「アリア京都鴨川御所東」を開設し、福岡市内に「リハビリホーム グランダ竹下」を開設する等、首都圏以外における事業も拡大してきている。

学研グループでは、グループ会社の㈱学研ココファンがサ付住の運営を行っており、2022年には21ヶ所が開設される等、積極的な開設が行われている。フジ・アメニティサービス㈱は、関西圏で展開している事業者であり、月額費用が12万円ほどの低廉な価格設定が特徴となっている。

自立高齢者向けの高齢者住宅に着目すると、2022年中には予定も含めて8ヶ所の分譲型ケア付きマンションが開設される。うち最も規模が大きいのは、㈱コスモスイニシアが札幌市に「イニシアグラン札幌イースト」(202戸)である。また、2023年から2024年にかけて、三井不動産レジデンシャルウェルネス㈱が「パークウェルステイト」シリーズを4ヶ所開設することを公表している。いずれも400戸以上の大規模かつ高級な有料老人ホームであり、自立高齢者向け有料老人ホーム市場にインパクトを与えるものと考えられる。

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