東京都内にある企業の立地情報と、それに準じた支援制度を無料で相談・紹介する「東京都企業立地相談センター」が「インキュベーションオフィス・TAMA」に特徴や支援内容の取材に行き、その内容を2023年3月1日HPに公開した。
■ものづくり産業集積地・多摩でファブレス起業を力強くサポート
メーカーにとって、起業時の“ハードル”になりがちなのが、製造のための環境や機器を確保すること。一般的には、工場用地、工場建屋、各種の機械、それを操作するオペレーターなどが必要となり、莫大な初期投資が求められます。まして東京都内で起業となると、地代、上物の費用は相対的に高くなると考えられます。
そこで、東京立地で、なおかつファブレスでものづくりをしたいと考えるベンチャー企業に注目してほしいのが「インキュベーションオフィス・TAMA」です。どの点がファブレス起業に適しているのか、オフィスを運営する、公益財団法人 東京都中小企業振興公社 多摩支社 多摩支社担当部長 須﨑数正氏に伺いました。■販路拡大、資金調達、助成金、知財…中小企業振興公社が伴走
インキュベーションオフィス・TAMAは、「産業サポートスクエア・TAMA」の経営サポート館3階に設置されています。室数は計6で広さは約40~63㎡。鉄筋コンクリート造でしっかりした防音加工が施されており、大きな音を発する機器の試作なども気兼ねなく行えます。24時間365日利用可能で、もちろんセキュリティシステムも完備されています。
「賃貸借契約は当初3年で、再審査の上、2年以内の更新が1回のみ可能。通算で最長5年間入居いただけます。現在2室空きがあり、募集しております(2023.3.1時点)。対象者は創業予定の方、あるいは創業から7年未満の中小企業。業種はものづくりや研究開発を主とする製造業・情報通信業としています」(須﨑氏、以下コメントは同様)
また、中小企業振興公社が運営しているだけに、同公社から手厚いサポートが受けられることも魅力です。販路拡大、各種助成金情報、知的財産、資金調達、入居企業技術者との交流など、得意分野が異なるインキュベーションマネージャーが伴走支援します。さらに、著名講師によるセミナーや勉強会、オープンイノベーション志向の大手企業とのマッチングも行われています。
「法務や労務・知財及び企業マッチングなどの相談は、もちろん都内立地の中小企業も、ここへの来場、あるいはオンラインでの受講や参加が可能です。ただ、インキュベーションオフィス・TAMAに入居している企業なら、当然ですが、1・2階に下りるだけですぐに相談できます。外部の企業同様、予約は必要ですが、それでも圧倒的な近さは大きなアドバンテージです。コロナ禍以降、改めてface to faceの価値が見直されましたが、インキュベーションオフィス・TAMAの入居企業は、まさにこのことを実感しているのではないでしょうか」