「独身だけど自分の家が欲しい。」「家賃を払い続けるのはもったいない。」そう考えるシングルが増えているそうです。一方で、「そうは言っても先立つ物が。」「この先何十年もローンが払えるんだろうか?」そんなお金の不安もついて回ります。築古の空き家を買ってリノベすれば、新築と比べて低コストで家が手に入る、と言われています。そうはいっても空き家って怖い、と二の足を踏む人も多いのではないでしょうか。
そこで、空き家をリノベしようか?と悩んでいる方に少しでも参考になればと、この記事では普通の独身サラリーマンが空き家を買ってリノベした経験から、実際に何をして何を考え、結果どうなったかを紹介しようと思います。
前の記事:第2回 どんな家に住みたいか考える
ファイナンシャルプランナーに相談する
どんな家がいいかが決まったら、次に、予算をどれくらいにするか決めなければいけません。
予算があれば、利便性の高い(≒地価が高い)立地も選択肢に入ってきますし、設備もグレードの高い物が使えます。
ですが、身の丈を超えた高額なローンを組んでしまうと、その後の人生をローンの支払に追われて楽しめないですし、何かのきっかけで収入が減ったりすれば住宅ローン難民になってしまいます。
どれくらいのローンを組むのが妥当なのか、ファイナンシャルプランナーに相談することにしました。
私が利用したサービスは「FP相談by保険チャンネル」です。
FP相談で、住宅ローンの借入額がどれくらいが妥当なのか、目安になる数字を教えてもらいました。
その上で、実際に過去1年の支出/収入と今後のライフステージで増減する支出の予測から、目安の範囲でローンを組めば失業等で大きく収入が減らない限り大丈夫、というシミュレーション結果が出ました。
借入額の目安
①年収倍率
「年収の10倍くらい借りられる。」といった話を聞いたことはありませんか?
簡単に計算できるので、この年収倍率(年収の何倍か?)は目安として使いやすく、様々な所で使われています。
フラット35利用調査によると、年収倍率平均値は中古戸建で5.7倍、土地付注文住宅で7.5倍だそうです。
当然、平均より多く借りる人も少なく借りる人もいますが、平均以内で借りておけばリスクはそこまで大きくないと思われます。
私の場合、年収約500万円なので、2850万円~3750万円が目安になりそうです。
②返済比率
年収倍率ですと、借入期間や金利が考慮できていないので、実際に月々の支払が無理なく出来るかは場合によりマチマチです。
なので、月々の返済額と月収のバランスに注目したのが返済比率です。
計算方法は(予定返済額/世帯月収)です。
予定返済額は借入額だけでなく借入期間や金利も関係する、難しい計算式で計算するのですが、各金融機関がウェブサイトで住宅ローンシミュレーターを用意してくれているので、それを使えば簡単に予定返済額が分かります。
例:住宅ローンシミュレーション – りそな銀行
フラット35利用調査によると、返済比率の平均値は22.7%だそうです。
私の場合、年収約500万円なので、35年ローンで金利1%なら3120万円(ボーナス併用)が目安になります。
ちなみに、ボーナス併用しないで月給だけで計算すると、2120万円になりました。
③現在の家賃
「家賃を払い続けるのはもったいない。」というのが、独身でマイホームを買う理由として挙げられることが多いです。背伸びして高い家賃の部屋に住んでいるのでなければ、住宅ローンの返済か家賃かの違いはありますが、家賃同等の返済額なら間違いはないと思います。
住宅ローンシミュレーターで現在の家賃と同じになる住宅ローンの借入額を逆算すると、
私の場合、家賃6万円でそれに相当するのは、35年ローンで金利1%なら2120万円になりました。
この数字は、②返済比率でボーナス併用しない場合の額と偶然同じです。
これらの目安から、とりあえず借入は抑えめで2100万円とすることにしました。
条件の合う物件がなかなか見つからない場合に、予算アップを検討する余地を残した形です。
頭金はどれくらい?
一昔前までは、頭金は物件価格の2割くらい、と言われていましたが、現在では低金利や金融機関の競争が激しくなったことで、頭金無しも珍しくなくなっています。2021年関西圏新築マンション契約者動向調査(リクルート)によると、自己資金比率が0%が2割程度にのぼっています。
まずは、頭金は出さず手出しは諸費用のみで考えることにしました。いざ工事が始まってから、追加費用が発生することも考えられるため、手持ちの現金はとりあえず温存です。
そんなこんなで予算は2100万円としました。
これを中古物件とリノベーション工事費に分けるわけですが、物件の広さは60㎡くらいで、工務店によると工事費のザックリとした目安は1㎡あたり20万円くらいとのことなので、
物件価格900万円+リノベーション工事費1200万円で、希望する立地で空家を探すことにしました。
次回「リノベできそうな空き家を探す」についてお話したいと思います。
過去の記事
第1回 空き家を買ってリノベしよう!と決心する
第2回 どんな家に住みたいか考える
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この記事を書いた人
よくばり売却 豊中北店 きどころ
もともとは、普通のサラリーマン。
空き家問題に興味を持ち、空き家をリノベして居住中。
現在は空き家問題解決の一助になれればと、
「よくばり売却」にて空き家・築古住宅の売却のお手伝いをしています。