■「仲介」と「売主」について
「仲介」取引とは、不動産会社が売主と買主の間に入って、不動産取引のサポートを行う取引形態のことを指します。
仲介取引の大きなメリットは、不動産会社専用のシステムであるレインズ(REINS)に登録されている日本全国の売却物件の中から、好きな物件を選ぶことができることに加えて、市場原理によって適正な価格で購入しやすいという点にあります。但し、仲介取引の場合には利用できる金融機関の数が限られるほか、やや融資条件が厳しくなるというデメリットも存在します。
一方の「売主」取引とは、不動産会社自身が売主となって、物件を販売する取引形態のことを指します。買主は、不動産会社と金融機関が提携して取り扱いを行う「提携ローン」を利用できるため、仲介取引と比較して好条件の融資を組むことができるというメリットがあります。逆にデメリットとしては、不動産会社が仕入れた物件に利益を乗せて販売するため、市場価格よりも高額であることが多い点と、投資家から見て購入できる物件の選択肢が限られる点が挙げられます。
このように、「仲介」と「売主」の取引タイプには、それぞれメリットとデメリットが存在しています。
■不動産業界に潜む闇
不動産投資を行う上で、「仲介」を選ぶか「売主」を選ぶかは、投資の成否に大きな影響を及ぼします。なぜなら、前述の通り2種類の取引タイプのどちらを選ぶかによって、利用できる金融機関や物件価格に大きな差が生じるからです。
にもかかわらず、これら2タイプの取引の存在がこれほどまでに認知されていないのは一体なぜでしょうか?
その答えは、不動産会社の多くが、「仲介」と「売主」の2種類の取引タイプの内、どちらか片方しか取り扱っていないという事実に由来しています。契約を獲得したい不動産会社にとって、自社が扱っていない取引タイプの存在を顧客に説明したとしても、何らメリットがないからです。
このように、不動産会社が顧客への説明責任よりも自社の利益を追求するという状況は、過去数十年にわたって続いてきました。「ブラックボックス」と呼ばれることの多い本業界が今後透明性を高めていくためには、自社の取り扱いの有無を問わず、投資家に対して取り得る選択肢をしっかりと明示し、十分な情報を提供していく誠実な姿勢が、ますます重要となっていくことでしょう。
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