株式会社おひさま総合研究所が運営する「チバニアン兼業農学校」は、仕事を持ちながら農業に挑戦する人々に特化した、首都圏で注目を集める就農スクールです。2023年11月1日時点で、この学校の修了生60名もが首都圏内で実際に就農し、兼業農家としての新たなキャリアをスタートさせています。
URL：https://chibanian.info
兼業農家への道のりのサポート
「チバニアン兼業農学校」は、兼業農家になることを目指す人々を対象とした民間スクールです。このスクールは、農地取得、申請作業、営農計画策定、新規就農者認定など、就農のハードルとなる要素を実際の農政担当者や有識者が伴走しながら指導し、短期間で農業者になることを支援します。さらに、兼業農家のための収益を最大化するための6次産業化についても講義が行われます。
学校の圃場は千葉県睦沢町にあり、地元の農政担当者や既就農者が講義に参加し、町の農地の斡旋や探し方、新規就農認定をサポートします。しかし、就農地域は睦沢町に限定されず、首都圏外で兼業就農を希望する生徒にも指導が行われています。栽培技術に関しては、日本農業実践学園や千葉県内の農園と提携し、ZOOMによる講義と現地実習を通じて学びます。
兼業就農のメリット
兼業就農には多くのメリットがあります。まず、仕事を辞めずに農業を始めることができ、経済的リスクが低い点が挙げられます。また、兼業農家は農家住宅の建設や本業与信による融資、個人事業主化による節税などの恩恵を受けることができます。さらに、食品高騰の問題が叫ばれる中、自給食料を生産することができ、安定した食料供給に貢献できます。
「チバニアン兼業農学校」では、技術指導や営農計画策定、農地取得、融資獲得などをカリキュラム化し、実際の審査者が講師として指導することで、学生はこれらの要素を効果的に習得できます。実習は週末に行われ、二拠点生活を想定しているため、移住は必須要件ではありません。
千葉県は首都圏に位置し、通勤が可能であり、自然に囲まれた生活を楽しむことができます。また、首都圏からの集客も期待できるため、兼業就農にとって有利なエリアと言えます。
4名の認定新規就農者が誕生
2023年には、「チバニアン兼業農学校」から4名の認定新規就農者が誕生しました。これは兼業のままでの認定が難しい中での快挙であり、生徒にとって大きな励みとなっています。認定新規就農者は、市町村が審査・認定した青年等就農計画に基づいて農業経営を行う農業者であり、経営開始資金の交付や無利子での農業経営資金の借り入れなど、資金面でのサポートが提供されます。通常、専業農家が認定されることが多かったため、兼業農家としての認定は大きな成果と言えます。
千葉県芝山町との連携も開始
「チバニアン兼業農学校」は、千葉県内だけでなく、成田国際空港に隣接する千葉県芝山町とも連携し、兼業農家の支援を拡大しています。オンライン視聴コースも提供し、地方に住む兼業就農希望者にも支援を提供しています。このような取り組みは、農業の高齢化や耕作放棄地の問題に対する一助として、全国に向けて広がっています。
校長 平山泰朗氏の「里山年金」という考え方
校長の平山泰朗が提唱する「里山年金」は、里山に眠る資源を活用し、農業以外の仕事からも安定した収益を得る考え方です。ソーラーシェアリング、空家再生、草刈り代行など、さまざまな方法で里山からの収益を得ることができます。これにより、将来の老後の生活を設計する上での新たな選択肢が得られます。そんな意味でも、「チバニアン兼業農学校」では定年を控えた50代の生徒も多く学んでいます。当校は、農業に関心を持つ幅広い世代が世代間交流を楽しみながら授業を受け、生徒どうしの交流から新たな可能性が生まれる場所となっています。
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