現代のモノ作りにおいて、サステナビリティとイノベーションは重要な要素です。この動向を象徴するように、特注照明エキスパート、長谷川雅紀が率いる「株式会社レガレリーア」は、オーダーメイドの照明に特化したメイドインジャパンの展示会を12月6日(水)から「TIERS GALLERY」(東京・表参道)で開催します。
この展示会では、長谷川氏がこれまでに手掛けてきた多様な照明器具が紹介されます。昨年オープンした「五島リトリートray」で使用された照明器具をはじめ、伝統工芸やSDGs素材を活用したオリジナル作品、さらにはアーティストとのコラボレーション作品など、約12点の照明が展示される予定です。また、会期中は長谷川氏が常駐し、特注照明の制作の裏話や相談をすることができます。
会場|TIERS GALLERY(表参道)
会期|2023年12月6日(水)~12月11日(月)
展示会のテーマは「デザイン×素材×技術」
デザイン×素材×技術が絡み形をつくる様を「縞(CROSS OVER)」と表現し、初開催されるこの展示会は、デザイン、素材、技術が交差し、形を成す過程を表現しています。伝統技術や最新技術、素材が日本国内にはまだまだ活かしきれていないという観点から、長谷川氏はこれらを組み合わせることで新たなデザインの可能性を探求しています。
展示内容
ホテル照明が形になるまで
デザイン: 橋本夕紀夫デザインスタジオ
昨年オープンした「五島リトリートray」ホテルの特注照明の製作プロセス。デザイン案資料、検討資料、モックアップ製作時の画像、および完成した現物の展示。橋本夕紀夫デザインスタジオの協力のもと、特注照明の製作過程を詳細に紹介。
伝統工芸×アーティスト
(有松鳴海絞り:株式会社スズサン/テキスタイルアーティスト:安達大悟)
伝統工芸「有松絞り」とテキスタイルアーティストのコラボレーション。
SDGs照明
(リサイクルガラス:STUDIO RELIGHT)
廃材となった蛍光灯ガラスをリサイクルし、別の照明器具へと生まれ変わる
愛でる磁器照明
(磁器:飛松灯器)
日本古来の磁器を飾る文化に基づく、磁器シェードを用いた置き照明。美しい光を生み出す磁器の特性を活かした共同開発作品。
折り紙照明
(折り紙シェード:某製造工場)
日本特有の折り紙技術を照明に応用。幾何学的な美しさを表現する照明デザイン。
ワークショップ
様々なランプや照明シェードを用意し、参加者が自由に手に取って光を楽しむワークショップブース。ランプとシェードを自由に組み合わせ、オリジナル照明の作成をすることができる。
開催概要
会期|2023年12月6日(水)~12月11日(月)
時間|15時〜20時
※12月6日(水)、8日(金)のみ18時まで
入場|無料
会場|TIERS GALLERY by arakawagrip
〒150-0001東京都渋谷区神宮前5-7-12
https://maps.app.goo.gl/yLK5YABceCTh6qC7A
主催|株式会社レガレリーア
ディレクション|株式会社キューイ
照明・展示アドバイス|八木弘樹(内原智史デザイン事務所)
協賛|荒川技研工業株式会社、DNライティング株式会社、株式会社和光製作所、トキ・コーポレーション株式会社、名照プラスチックス株式会社、株式会社フジコー、スワン電器株式会社、株式会社エス・ティー・イー
協力|橋本夕紀夫デザインスタジオ、飛松灯器(照明作家)、安達大悟(テキスタイルアーティスト)、株式会社サワヤ、株式会社スズサン
関連プログラム
オープニング・レセプション
展示会の開幕を飾るこのイベントでは、特注照明エキスパートである長谷川雅紀氏が自身の活動と展示の見どころについて語ります。参加者は照明の魅力について深く学びながら、同じ関心を持つ他の参加者や関係者と交流することができます。また、こちらは関係者のみならず照明に興味のある方も自由に参加できるイベントとなっています。
日時:2023年12月6日(水) 18:00~
聴講料:無料(先着順)
トークイベント
特注照明の製作プロセスに焦点を当てたトークイベントです。長谷川雅紀氏と「五島リトリートray」のデザインを担当した古野清也氏(橋本夕紀夫デザインスタジオ)が、その創作プロセスについて語り合います。デザイン側とモノ作り側の異なる視点から、製作の裏話や思考過程が明らかにされます。
日時:2023年12月8日(金) 18:00~
聴講料:無料(先着順)
ファシリテーター:車田 創(月刊『商店建築』副編集長、増刊『Commercial Space Lighting』編集長)
※トークイベントの様子は、YouTube Liveでの配信を予定してます。
https://youtu.be/K9BEYF5T6Ik
長谷川氏のコメント
SDGsの観点から、安ければ良いという大量生産時代から必要なモノを必要なだけ製造する流れは食品やアパレルでも注目されており、これからは照明も大量生産から必要な数だけ作る受注生産を取り入れる時代へ変わるだろう。
受注生産だからこそ、クオリティ高いこだわりある照明が作れ、ホテル・商業施設や住空空間に合わせたオリジナル照明だからこそ他社との差別化が狙えるメリットもある。
特注照明専門メーカーとして活躍する私は、立上げ当初からモノ作りはこの様にあるべきだと考え活動を続けている。
特に私が力を入れるのは、メイドインジャパンにこだわるところだ。
特注照明に関わり約15年、活動の中で思いがけない素材を見つけたり、伝統的な職人技や最新の工業技術と出合い、国内のモノ作り業界の可能性に気づいた。
そして経済不況、モノ作り業界の衰退・高齢化など昨今取り上げられる様々な問題を目の当たりにし、少しでも解決したいと取り組んでいる。
それ以前の話として、特注照明は、安心安全であること、メンテナンスまで考えた作りになっているかが大切である。その点においても国内で作るからこそメリットがあると考えている。
<メイドインジャパンがもたらす7つのメリット>
・打ち合わせ・検品による移動や輸送のCO2を削減出来る
・日本独自の伝統技術や素材を使うことで、日本でしか作ることが出来ない照明が生まれる
・国内製造によるチャレンジは、新しい技術や知識の蓄積につながる
・クオリティ高い日本のモノ作りを世界へアピールできる
・若い人にモノ作り業界へ興味が持ってもらえる
・修理対応を含めたメンテナンスを考慮したモノ作りが可能
・モノ作り業界の経済的な持続可能性に貢献出来る
この展示会を通して、受注生産による照明作りは何が出来るのか、全国各地に面白い素材や技術があること、新しい発想に繋がるきっかけやメイドインジャパンを意識する機会にして欲しいです。
株式会社レガレリーア
株式会社レガレリーアは、特注照明エキスパートである長谷川雅紀氏によって運営されている、メイドインジャパンに特化した特注照明専門のメーカーです。この会社の名前は、イタリア語で「ギフト」を意味する「レガーロ」に由来しており、その名の通り、製品への丁寧な取り組みと品質の高さが特徴です。
レガレリーアは、照明器具の見積りから設計、品質管理、品質保証、そして現場設置までの全工程を手掛けています。また、他社メーカーのサポートや照明製作に関するコンサルティングも行っており、特注照明の分野での専門知識と経験を活かしています。
1台から100台単位の案件に対応しており、各プロジェクトに合わせた独自の製作方法で製品を生み出しています。製品設計時には、工場が製作しやすい方法を検討し、デザイナーの意図を形にすると同時に、オーナーが運用する上でのメンテナンスのしやすさも考慮しています。
長谷川氏は、日本のモノ作り業界を経済的に持続可能な仕組みにすることを目指し、若い世代への技術継承を可能にしたいと考えています。また、伝統的な職人技と最新の工業技術を組み合わせることで、国内でしか作れない独特の製品を生み出すために、全国各地を訪問し、さまざまな素材や技術を探求し続けています。
株式会社レガレリーアは、照明を通じて、デザイナーや素材メーカー、職人などモノ作りに関わる多様な関係者とのコラボレーションを重視し、独創的で高品質な照明製品を通して、日本のモノ作りの素晴らしさを世界に発信しています。