【空き家リノベ体験記】~普通の独身サラリーマンが空き家を買ってリノベしてみた~ 第３５回いい立地？ #リノベーション #空き家

「独身だけど自分の家が欲しい。」「家賃を払い続けるのはもったいない。」そう考えるシングルが増えているそうです。一方で、「そうは言っても先立つ物が。」「この先何十年もローンが払えるんだろうか？」そんなお金の不安もついて回ります。築古の空き家を買ってリノベすれば、新築と比べて低コストで家が手に入る、と言われています。そうはいっても空き家って怖い、と二の足を踏む人も多いのではないでしょうか。

そこで、空き家をリノベしようか？と悩んでいる方に少しでも参考になればと、この記事では普通の独身サラリーマンが空き家を買ってリノベした経験から、実際に何をして何を考え、結果どうなったかを紹介しようと思います。

前回の記事
第３４回猛暑に強い家

駅近だけがいい立地ではない

一般的に「立地がいい家」と言えば、駅に近い家を想像することが多いと思います。実際に、人気のある駅の徒歩圏であれば不動産価格は高いですし、駅に近い方がより高くなる傾向にあります。

ですが、実際に住んでみて立地がいい、と感じることは駅に近いことだけではないです。家の立地を考える際には、駅からの距離だけでなく、様々なことを検討する必要があります。例えば、普段から自動車で移動するのであれば、駅に近いかどうかよりも、駐車場があるか、前面道路はある程度幅があって出入りがし易いか、といったことの方が重要でしょう。

では、「駅近」以外に、どんな見方で立地を考えればいいでしょうか？

防災の面

過去の記事（第１６回古い家の耐震性は大丈夫？、第２１回水害に強い立地を選ぶ）でもお話しましたが、地盤のよって地震の被害の程度は変わってきますし、土砂災害や洪水は被害が発生しそうなところは分かっています。空き家を購入する際にもハザードマップポータルサイトを確認して、災害のリスクの高い立地は避けるようにしましょう。

防犯の面

空き巣にあったことはありますか？幸いなことに、私は今のところ経験ありません。
（株）ALSOK ＜空き巣被害に関する意識調査＞によると、空き巣被害の経験がある人はおよそ5人に１人だそうです。ただ、同調査によると5.5%の人は複数回空き巣被害にあっており、空き巣被害の無い人が多い一方で何度も空き巣にあう人がいます。
何度も空き巣にあってしまうのには様々な理由が考えられますが、空き巣に狙われやすい立地にあるという可能性もあります。

空き巣は、行き当たりばったりで忍び込むことは少なく、大抵の場合はターゲットの家を下見しているそうです。なので、下見がしやすい家の方が狙われやすいことになります。周囲にほとんど人目のないような立地の場合、空き巣の下見をしていて不審に思われるリスクがありません。逆に、人通りの非常に多い幹線道路に面していたり、隣にコンビニがあったりしても、知らない人がいて不審には思われないため、堂々と下見が出来てしまいます。なので、適度に人目があって知らない人がウロウロしてたら目立つような立地が、空き巣にはあい難いということになります。

快適性の面

一般的に、日当たりがいい家、風通しのいい家は快適と言われています。特に、木造住宅の場合は湿気が溜まらない環境の方が建物の寿命も延びる傾向にあり、日当たり・風通しはとても大切です。

また、大型車の通る幹線道路等に面していると、騒音や振動で住み心地は非常に悪くなります。大きい道路には買い物や外食等できるところがあり、生活利便性は高いですが、直接面している立地はおススメできません。道路から１本道を入ったところを選ぶのがいいと思います。

実際に、私の家は道路との間に数件の家があったのですが、それをまとめてアパートに建て替える工事をしていたことがありましたが、古家の解体工事が終わってからアパートが建つまでの間、かなり騒音に悩まされました。

近隣の害虫にも注意

暑くなると害虫がやってきます。害虫も虚空から涌いてくるわけではなく、もともとどこか近所に住んでいて、それが引っ越して来るのです。周辺に雑木林などがあると害虫に遭遇する確率はかなり増えます。また、水溜まりがあるとそこから蚊が涌いてきます。虫が苦手な方は、庭の手入れが行き届いてなかったり、植木鉢の水受けに水がいっぱい溜まっているような家が近隣にないかも確認するようにしましょう。