「独身だけど自分の家が欲しい。」「家賃を払い続けるのはもったいない。」そう考えるシングルが増えているそうです。一方で、「そうは言っても先立つ物が。」「この先何十年もローンが払えるんだろうか?」そんなお金の不安もついて回ります。築古の空き家を買ってリノベすれば、新築と比べて低コストで家が手に入る、と言われています。そうはいっても空き家って怖い、と二の足を踏む人も多いのではないでしょうか。
そこで、空き家をリノベしようか?と悩んでいる方に少しでも参考になればと、この記事では普通の独身サラリーマンが空き家を買ってリノベした経験から、実際に何をして何を考え、結果どうなったかを紹介しようと思います。
前回の記事
第33回 変形地は狙い目
夏の暑さは窓から
近年、毎年のように「10年に一度の猛暑」と報道されています。ここまで暑くなってくると家の中にいても熱中症になってしまいます。総務省消防庁の過去 5 年間の統計データによると、熱中症の約 4 割が住居で発生しているそうです。空き家をリノベするにあたっても、夏の暑さ対策は考えた方がいいでしょう。
出展:総務省消防庁 HP「熱中症情報」より
夏の冷房時、外から入ってくる熱のうち73%が窓などの開口部から入ってくるそうです。以下、屋根11%、外壁7%、と続きます。
出展:(一社)日本建材・住宅設備産業協会「省エネ建材で、快適な家、健康な家」より
古民家は暑さに強い
日本の昔ながらの古民家は、軒が深く開口部から直射日光が入らないようになっており、屋根も断熱性の高い草葺き屋根なので、夏の暑さには強くなっています。「家の作りやうは、夏をむねとすべし。」と古くから言われている通りです。ただ、これはエアコンも普及しておらず、夏も今ほど暑くなかった時代の作りですので、活かせる考え方は活かしながら、現代的でより快適な家にすることを考える必要があります。
日差しを遮るのは窓の外で
家の中に直射日光が入ると部屋の中が暑くなります。エアコンを掛けてもなかなか涼しくなりません。カーテンを引けば部屋に日光が入るのを遮ることが出来ますが、日光が当たったカーテン自体が温まってしまうため、効果が薄いです。日光を遮る物は窓の外にある方が効果的なのです。
古民家は軒を深くして日光を遮っていますが、そうすると夏以外にも日光が入りにくくなってしまい、暗くて寒い家になってしまいます。夏の暑い時期だけオーニングや葦簀などを掛けておくのが効果的です。そのために窓の外にオーニングハンガーやフックなど、掛けられる設備をつけておく必要があります。
私の場合は、ベランダの屋根の骨組みにDIYでフックを取り付け、そこにオーニングを掛けて日除けにしています。
2階が暑くなる
窓などの開口部ほどではないですが、直射日光を受ける屋根はとても暑くなるので、屋根から伝わってくる熱も無視できない割合です。そのため、屋根に近い上の階は暑くなりやすいです。
また、温められた空気は軽くなり上に行くので、さらに2階の方が暑くなってしまいがちです。
私の場合、夏は比較的涼しい1階で過ごす時間が多くなります。一方で、冬は暖かいので2階で過ごすことが多いです。
ただ、寝室は2階なので、夜は2階で寝ることになります。
その際、日中に溜まった熱気を窓から出してやれば、よほどの熱帯夜でもなければ、冷房無しでも寝られるくらいにはなります。夜は日射で温められないので、一旦熱気を追い出せば、そこから室温が上がることはほとんどありません。冷房が必要な熱帯夜でも、熱気を外に出してからの方が、空調の効率は良くなります。そのため、特に寝室は風通しよくなるよう、2方向に窓を設けられると省エネになると思います。
過去の記事
第31回 古い家を活かす
第32回 雨戸って必要?
第33回 変形地は狙い目
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