リノベーション・オブ・ザ・イヤー2022総合グランプリが決定|株式会社モリタ装芸「総二階だった家(平屋)」リノベーションの対象となった素材は、空き家になっていた築47年の両親の家。 #リノベーションオブザイヤー #空き家 #古民家 #リノベーション

■<500万円未満部門>最優秀賞 
「inherit from TAISHO ~古民家×アンティーク~」|フクダハウジング株式会社

審査員講評(池本洋一/SUUMO編集長)
500万円以内部門は、インテリアに強いこだわりをもつ施主の存在は大きい。アンティーク好きの施主のミッドセンチュリー的な要素を古民家に合わせるというもの。思わず富山の東岩瀬町にあるKartellの富山ショップを思い出した。古民家が続く町中に突如イタリアの先端デザイン家具が立ち並ぶ内装は衝撃だった。本件は木製サッシを導入しているが、その枠部をオレンジ色に塗装しており「なにかあるぞ」という期待値も醸し出している。
本物件は土台補強、断熱材の追加、ガス導入などのハード対策を施し、廊下部分をリビングに取り込み、キッチンも壁付け変更で使いやすい広さを確保。建築は「強・用・美」と言われるが、施主の「美」の感覚を織り込みつつ、「強」と「用」を一定コスト内で落とし込むのがリノベのプロフェショナル。本作品は大正建築を部分リノベで強・用・美を見事にバランスさせた作品だ。

 ■<1000万円未満部門>最優秀賞
「5羽+1人で都心に住まう」|株式会社NENGO

審査員講評(指出一正/ソトコト編集長)
家族のかたちやありようが多様に変化している現在において、人間だけではなく、一緒に暮らすペット(コンパニオンアニマル)たちのことも等しく家族の一員と考える価値観がより当然になってきている。こちらは立地を含めて、その愛情にあふれる仕組みと構造がよく考えられている。犬と猫のあいだでさえも暮らしの動線は異なる。鳥たちなら空中の移動も含めてなおさらだ。リノベーションによりこの空間が得たのは、人と鳥たちの互いにご機嫌な環境だろう。これはまさにダイバーシティとウェルビーイングの視点から生まれた住まいである。鳥たちが楽しく遊べる、つまり、生きる喜びを感じられる仕掛けがいっぱいで楽しい。統一された壁色と鳥の対照性は、鳥の飛行状態、健康状態やそれぞれの位置を見極めるのにも役立つ。鳥が幸せなら、人も幸せになる。鏡のような関係。リノベーションがもたらすおおらかな社会の可能性の広がりを感じさせてくれる。

 ■<1000万円以上部門>最優秀賞 
「Ring on the Green風と光が抜ける緑に囲まれた家」|株式会社ルーヴィス

審査員講評(徳島久輝/RoomClip住文化研究所 特任フェロー)
活かしきれていなかった8つの開口の恩恵を、最大限受けられるような間取り・空間使いの提案。また、東京の住宅地の2階というデメリット(騒音や隣の建物との近さ)を解消する様々な工夫。単に負を解消するに留まらず、大胆な間取りやデザイン的な美しさも織り込みながら完成した作品は、まさに個人邸リノベーションの醍醐味が詰め込まれたもの。特に、オープンキッチンの上部にぐるりとまわるライトの美しさには、多くの審査員から感嘆の声があがった。これからフルリノベーションをしたいと考える方々が、理想にしたいもののひとつになるであろう。

■<無差別級部門>最優秀賞
「駅前ロータリーを歩行者の手に取りもどせ −『ざまにわ』」|株式会社ブルースタジオ

 審査員講評(八久保誠子/LIFULL HOME’S PRESS編集部編集長)
リノベーション・オブ・ザ・イヤー2015総合グランプリである 「ホシノタニ団地」。老朽化した団地と敷地を街に開き”人と人、人と街をつなぐ場として編集する “という先進的な試みが高く評価された。翌年2016年度のグッドデザイン賞において、なんと団地のリノベーションとして初の金賞を受賞している。そこから5年、「駅前ロータリーを人の手に取りもどせ」というコンセプトで座間駅東口のロータリーを、人をピックアップする機械的な場所としてではなく、“人々が集う庭”として再編集。『ざまにわ』と名付けられたその場所は、また人々と街のつながりを生み出す場所として生まれ変わった。ホシノタニ団地から続くその後の物語であり、「街の編集は続いていく」というさらなる期待をみせてくれる流石のリノベーション事例である。

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