「独身だけど自分の家が欲しい。」「家賃を払い続けるのはもったいない。」そう考えるシングルが増えているそうです。一方で、「そうは言っても先立つ物が。」「この先何十年もローンが払えるんだろうか?」そんなお金の不安もついて回ります。築古の空き家を買ってリノベすれば、新築と比べて低コストで家が手に入る、と言われています。そうはいっても空き家って怖い、と二の足を踏む人も多いのではないでしょうか。
そこで、空き家をリノベしようか?と悩んでいる方に少しでも参考になればと、この記事では普通の独身サラリーマンが空き家を買ってリノベした経験から、実際に何をして何を考え、結果どうなったかを紹介しようと思います。
耐震補強をする
古い家をリノベして住むとなると、どうしても気になるのが耐震性です。建物は時間が経てば劣化していきますから、築古の住宅は新築当時と比べれば耐震強度は低くならざるを得ません。また、耐震性の考え方も昔とは変わってきており、古い家はそれだけ古い基準や考え方に合わせて設計されており、耐震性の低い建物の割合が多くなります。ただ、古い家は全て耐震性に問題があるかと言うとそうでもなく、きちんと確認して問題の少ない家を選び、加えて耐震補強を施せば、十分な耐震性を確保することは可能です。
耐震補強工事のポイント
住宅の耐震性を考える上で、重要なポイントは「建物を支える基礎」「屋根の軽さ」「横方向の力に耐える壁」です。
基礎の補強
建物を支える基礎が弱いと、家が傾いたり、酷ければ倒壊したりしてしまいます。
基礎に対する考え方は昔とは随分変わっています。古民家などだと、地震の揺れを受け流すために基礎に家を固定せず、石の上に家が乗ってるだけ、という構造でした。そこまでではなくても、古い家では揺れに耐えられる頑丈な基礎という考えではない場合も多く、コンクリートに鉄筋が入ってないこともあります。
基礎の補強は、既存の基礎に周囲に新たに鉄筋コンクリートで基礎を作り古い基礎と一体化させる工法と、家をジャッキアップして新たに基礎を作る工法があります。
屋根の軽さ
屋根が重くて建物全体の重心が高いと、その分ゆれによる力が大きくなり耐震性に不利になります。古い日本家屋は土葺きの瓦屋根の家が多いです。見栄えはいいですが、重量が重く耐震性に課題があります。軽量な屋根材に葺き替えれば耐震性は向上します。
壁で横方向の力に耐える
建物自体の重さなどの、上下方向の力は柱で支えますが、地震のゆれや風などで横方向の力は柱では支えられません。細長い棒を立てた場合、上からの力はある程度は耐えられますが、横向きに力を掛けると簡単に倒れてしまいます。横向きの力に耐えるにはある程度の幅が必要で、建物の場合その幅を壁が担っています。木造従来工法の住宅の場合、壁の中で筋交いという斜めの骨組みで柱と柱を繋いでいます。
広いLDKの場合、それだけ壁や柱が少なくなります。壁が少なくなるということは、横方向の力に弱くなるということになります。特に、上階の重さを支えている1階に広いLDKを設けると、耐震性の面では不利な構造になります。
リビング階段で耐震性
広いリビングにする場合でも、壁を撤去した部分に柱や筋交いだけ残す“表し”という方法で、耐震性を確保することが出来ます。
私の場合、1階の間仕切りを無くしたLDKにするにあたり、建物中央の階段を構造に取り込んで筋交いとして活かすことにしました。
過去の記事
第1回 空き家を買ってリノベしよう!と決心する
第2回 どんな家に住みたいか考える
第3回 予算はいくらか考える
第4回 リノベできそうな空き家を探す
第5回 リノベーションの詳しい打ち合わせをする
第6回 住宅ローンを申し込む
第7回 工事の現場を見に行く
第8回 リノベ物件のイメージに合うインテリアを買う
第9回 DIYで新居を充実させる
第10回 住宅ローン控除の確定申告をする
第11回 土間リビングのある家に実際に住んでみた
第12回 土間リビングのある家に実際に住んでみた②
第13回 古い空き家を住みやすくするために工夫する
第14回 屋根に太陽光パネルを設置する
第15回 不動産登記の住所変更をする
第16回 古い家の耐震性は大丈夫?
第17回 薄暗い古い家を明るくする
第18回 住替えのことも考える
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