福岡市を拠点とする株式会社福住（以下、福住）が、ビルの再生事業の第二弾として、福岡市天神地区のビルを大規模改修し、テナントビルへと生まれ変わらせました。この取り組みは、「歴史継承」をキーワードとしており、ビルオーナーの思いを尊重しつつ、安定した収益バランスを考慮した結果となりました。
【オーナーの想いとビルの歴史継承を融合】
福住が今回再生を行ったビルは、オーナーが住居として使用していたもので、クリニックとそのバックヤードがキーテナントでした。オーナーの転居とクリニックの閉院を契機に、新たなテナントビルへの転換を行うことに。地上三階建てのコンクリート造で、窓の庇が特徴的なこのビルは、「歴史継承」を重視し、全てを解体するスクラップ＆ビルド方式ではなく、大規模改修を選択しました。
【大規模改修のコンセプトとは】
福岡市のメインストリート、国体道路に面し、また天神西通りに近い立地は、人々の往来が多いエリアであるため、ビルの市場価値を高めつつ、オーナーからの新築時の印象「小さくとも品があり、凛とした存在感」を維持することが目指されました。
外壁のカラーリングは、新築時の雰囲気を再現するために、ツートーンカラーを採用。1階は白、2階と3階は茶色を基調とし、オーナーが思い入れを持つ窓の庇との調和を保ちつつ、シンプルで余白のある外観デザインを採用しました。さらに、道路に面する1階の外壁の一部を解体し、ガラス張りにすることで、街行く人々の視線を引きつける工夫も行いました。
また、福住が保有する総合不動産会社としてのノウハウを生かし、近隣テナントの家賃相場や入居状況、業種等を考慮し、改修に使用可能な最大額を算出。これにより、改修後も安定した収益が得られるよう提案を行いました。
【テナントへの配慮】
内装においては、壁や天井を白にし、光の反射効果を最大限に活用する設計に。また、床材には防滑性に優れた素材を使用し、衝撃吸収効果により歩行時の足元の負担を軽減する工夫を施しました。さらに、新たに設置したテナントサインは一目でテナントがわかるデザインにし、シンプルなデザインで内装のノイズを避けています。
【株式会社福住代表取締役社長河野孝雄のコメント】
福住では「ビルの再生」を主眼にスクラップ＆ビルド型からビルの進化へ発想を切り替え推進しています。併せて「ビルの歴史継承」をコンセプトにリノベーション事業の拡大に積極的に取組んでいます。
これからの不動産会社には、多彩なソリューションの提供が必要であると考えています。弊社にはビル、オフィス、テナント、マンション等について、募集管理のみならず、デザインする部門があり、また一級建築士事務所も関連会社に保有しており、ワンストップで高度な提案ができる体制を整えております。
中長期的な地域のニーズを見据えたオフィス、テナント機能の安定的な供給やSDGsへの寄与を常に念頭に置いており、今回のリノベーションは弊社の基本的な考え方や保有するノウハウを地域に示す分かりやすい事例が提供できたと考えています。
これからも、福岡、天神に根を張る総合不動産会社として、地域とともに成長していけたら嬉しく思います。
会社概要
社 名：株式会社 福住
本 社：福岡県福岡市中央区天神2-4-15 プリオ天神ビル
代表者：河野孝雄
設立日：1975年3月
事業内容：総合不動産業
U R L : https://www.fukuju.co.jp/
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