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【アキヤリノバコラム】一人一軒!第5話 空き家になる前に準備したい!必ず訪れる「終活」のススメ その1 「直葬(10万)家族葬(100万)の違い。。他」#終活 #空き家対策

空き家の発生と不可分ではあるのに、あまり触れられない要素として「空き家になる前には住んでいる人がいる」と「空き家にするために必要なタスク」があるのです。人が生きている以上、最期が来ることは間違いないので、そこを対策しておかないといろいろ大変ですよ、という視点から「住人の終活」に触れていきます。

ここを準備しておくだけで、空き家対策の第一歩を学べるということを実体験を元に執筆しますので、全年代が読んでおきたい記事になるかもしれません。

この記事では定義として、80歳前後で亡くなることを前提に、先に済ませておきたいことや、事前に準備しておくと「有事の際にかなり楽ができる」という情報の共有です。

前後編構成として、亡くなった場合に発生することで問題点を描き、その事態に対応するために必要な手続きと利用したい制度をお伝えしていきます。

ゴールしたときに発生しうる問題のための「保険加入」

生前にできることをやっておくと、“消費する心身のダメージ”とダイレクトな支払いの金額に大きな差が出ます。なので「何があっても大丈夫」を前提に、先送りにせずすぐできることをお伝えしておきます。

老齢者の方と広くコミュニケーションを取っていて観測した結果なのですが、なにかの拍子に転倒して骨折、そのまま歩けなくなり長期入院から自宅介護もしくは介護施設で余生を過ごす、というパターンがかなり多いです。

単純に高齢者になると骨密度が下がり、何かの拍子に折れやすいだけでなく、姿勢が悪いだけで脊椎が支えられなくなって圧迫骨折となり、日常に不自由するというケースもあります。

また何らかの病気に掛かったときに単純に体力や治癒能力が下がっているので、医学の力でなんとかしようとするとなると入院となるわけです。

このために最低限の「リスクヘッジ」として、入院/死亡保険の加入があると、問題発生時に対応が楽になります。

個人データに応じて負担額が変わりますが、最期が近くなったときに入退院を繰り返したり、緊急搬送されて連絡が来たり、というパターンが多くなり、わりと出銭があります。

無事退院、もしくは死亡したときに保険に加入しておくと、かかる費用が戻ってくる、と考えると入っておいていざというときに備えるのは賢いです。

一定年数を経過すれば満額になり、最低限の掛け金で維持できるのも大きいのですが、やってはいけないことは「支払われる積み立てた保険金を借りる」です。

これを「お金に困って手を付けた」などで借り入れしてしまうと、掛け金+借りた分の利子+借り入れ金の返済となり、「いつ死ぬかも解らない人に毎年10万以上を払うのはきつい」みたいな状況だと、解約したほうがお得かも、みたいな算段になってしまいます。

だいたいこの方向性で解約すると、そのタイミングで入院/手術/死亡が発生し、本人死亡の際に遺族がてんやわんやするのをサポートしてくれる入金がなく、「目先のことで大事なときのサポートを逃す」ことを痛感するのです。

内容を吟味したうえで、終活に備えた資金の用意として、保険は入っておくといいでしょう。

身近に感じられることとして「亡くなったときの出費」を知る

入院だけでなく、持病によっては1つの病気から併発して他界、という状況もあるため、人がなくなると殆どの場合「お葬式」などのイベントが始まります。
ここで準備ができているか、そうでないかで、すごい勢いで消えていくお金を見ながら心身のバランスが悪くなることを防げるのです。

自分の体験談としてどれくらいのお金がかかったか、を羅列していきます。

病院で死亡→葬儀社に依頼→預かっていただく (2万円程度)

今回は病院で死亡確認されたパターンですが、病院では遺族が死亡を確認した時点で「霊安室のある施設に搬送しなくてはならない」タスクが発生します。

生前に葬儀社を決めておくのもアリですが、だいたいの葬儀社が深夜でも担当対応してくれるので、ここは焦らないで大丈夫です。
病院から葬儀社に引き渡すときに衣服を整えたり、死化粧(エンゼルケア)を施したりと病院側に作業が発生するため、数千円は病院に支払いが発生します。

ここで通夜、告別式、火葬をどうするか決めておかないと、料金に大きな差が出るので注意しましょう。

直葬(10万)、家族葬(100万)の違い

通夜を執り行うのであれば、遺族は集まって準備をしつつ、各関係者に連絡をしなければいけません。
2022年時点ではコロナウィルス感染症の問題もあって集まることを避けるために、家族葬や直葬を選ぶ方も多いです。

直葬は安置所にある遺体の納棺など全部済ませた状態で火葬場に集まり、最低限の手間と時間で済ませてしまう方法で、平均的に10万前後を見ておけば問題ありません。エリアによってはもっと価格が高いところもありますので、見積もりを先んじて出しておくといいでしょう。
家族葬は内々に済ませるタイプのお葬式で、感染症対策としてあまり集まれない時勢に則したスタイルですが、それでも100万前後を目安に必要となります。

法要などが必要な場合(7日法要~49日法要)(50万前後)

菩提寺があり、代々の墓地がある場合は連絡が必要になり、火葬する前に連絡をしておかないとお墓に入れないなどのトラブルがあるので、死亡確認したらすぐ手配できるようにしておきましょう。

宗派によって変わりますが、法要+戒名をつけてもらう+納骨(墓を動かすため石屋さんに発注が必要)がセットで50万円前後、となります。

またつけていただいた戒名を位牌に掘っていただくために仏具のお店で位牌を選ぶのですが、位牌のステータスによって2万~数十万クラスと変化が大きいです。

関係各所への電話について

これは当日対応だと難しいのですが、亡くなったときは格安スマホプランでも「国内かけ放題」を選んでおくといいでしょう。

急死の場合はしょうがないのですが、老い先短いかもと思ったら、月額1500円の追加で電話料金を節約できます。
これは体験談なのですが、5分以内に親戚や友人、役所などの電話が終わることがまずないため、普段は「そんなに電話使わないなー」という人がかけ放題をつけていないことで、月々料金に1万5000円プラスされる、という感覚でお金が飛んでいきます。

基本、かけ放題のプラン加入から実装は翌月頭からなので、すぐにはできないことだけ覚えておきましょう。

なお銀行への連絡は49日が過ぎてからのほうがオススメです。口座の持ち主が亡くなった場合は一度口座が凍結され、遺族が親族である証明を窓口に持っていかないと引き出せず、しかも上限は150万と決まっているので、全部落ち着いて、返礼まで済んでから閉じるほうがいいです。

返礼と空き家にするための作業

御霊前やお悔やみをいただいた方への返礼も、一段落した後にやってくるタスクです。いただいた額の半額が相場なのですが、個人だけではなくグループで送られてくる場合もありますので、代表者の方に送る場合は有志一同様へのお礼としてシェアできるもの、個人の方には基本的に残らない消え物をお送りしておくといいです。

また納骨が済んだ場合、空き家にするためには生前に住んでいらっしゃった方の家具や持ち物、衣服などを整理していかなければなりません。

お金をかけないのであれば自治体のゴミ収集を確認し、回収されるもの、されないものに分別してそれぞれ廃棄します。

ありがちなのが衣服類なのですが、下着類は燃えるゴミ、それ以外は衣類として分別されるので、荷分けが必要なのと、回収してくれるパターンが家の前でいいのか、集積所に運ぶのかで変わってきます。
オススメなのは紐で縛ってから自治体のゴミ収集施設へ持ち込む方法です。紐で縛ってあればそのまま廃棄できますし、分別だけしてビニールなどで持ち込めば10キロ100円ぐらいで捨てることも可能です。
ただしワンルームの独居老人を遺品整理したところ、230kgぐらいの衣類が出たので、収集癖やモノへのこだわりがある方は空き家にする時にかかる作業が多くなることを前もって覚悟してください。

一番の難度が家具になるのですが、ゴミ自体は自治体が大型ごみとして廃棄するための仕組みを取っているため、きちんと手続きすればそんなに問題はないです。

ただし家具類といっても幅広い材質になっており、木材や鉄が組み込まれていれば大型、プラスチックのみならばプラゴミとして分別する必要があります。

また大型家具などは中高年が運ぶには重すぎる、大きすぎるなどの問題が発生しやすく、遠い場所に住んでいて空き家を片付けに行き、重労働して帰ることを考えると業者さんにおまかせするのも手段です。

オススメなのは生前に荷物の分別をして、不必要なものはショートステイで介護施設に止まっているあいだに部屋から出してしまい、そのための荷運びだけ業者さんにお願いするスタイルです。

お亡くなりになった後であればとにかく集まれるだけ集まって、協力プレイで分別していきましょう。この場合も力持ちがいなければ運び出しだけお願いすると、2万円程度で事故なく荷出しができます。

業者回収にありがちな処分費用がかからないのでかなり安く済みますが、自治体の回収施設ヘの予約が必要なことと、事前に回収を申し込んだ荷物と出された荷物が一致しないと回収されない場合があり、二度手間になる可能性があることに注意しましょう。

最後に綺麗にしたら、空き家登録

次回で問題点と解決法について触れますが、持ち主が亡くなったことで空き家を相続するばあいは、遺産がどのように分割されるかによっては、相続すると決まっているものが財産管理として空き家をメンテナンスする必要があります。

その上で相続したばあいは10ヶ月以内の申請を求められるので、早めに相続配分は決めておくのがいいでしょう。
ただし相続しないほうがいい財産や、負債の方が大きいばあいもあります。そういった問題点もクリアにできる「生前に準備しておくことと利用できる支援」を次回の記事でお伝えしてきます。

 

 

編集/文:鶴岡八幡